2012年4月22日日曜日

スターチス  紫


紫のスターチス。昨年の終わり頃描いた絵です。
F8のキャンバスにアクリル絵具で描きました。
スターチスは、よく見ると不思議な形をしていて面白いです。

長嶋 有さんの『猛スピードで母は』を読みました。
私が読んだのは文春文庫で、『サイドカーに犬』と『猛スピードで母は』がおさめられています。
二つの話にそれぞれ母親が登場するのですが、どちらも変に美化されていないところがいいと思いました。
一般的な母親像の枠からずれているかもしれないけれど、母親としての筋を通していて、「母親って元来こういうものなのかも?」と思ってしまいそうになるほど、リアリティーがありました。

それから、佐藤忠良さん/安野光雅さんの『ねがいは「普通」』(文化出版局)を読みました。
このお二人が『ねがいは「普通」』とおっしゃると凄みさえ感じられますが、「物事の本質をつかみたい」という意味なのだろうと思いました。
先日佐藤忠良さんの作品を仙台で見て、彫像はもちろん素晴らしかったのですが、木の素描もとても印象に残っています。
この本にも木の素描が載っていて、力強さと、木をよく観察して描かれていることが伝わってきます。。
安野光雅さんの作品は印刷物でしか見たことがないので、いつか実物を見てみたいです。
『旅の絵本』等が私は好きです。

2012年4月16日月曜日

gineta  齋院 志津子 製本展

藤沢のギャラリー、ginetaで齋院 志津子 製本展が開催されています。
様々な紙や布等を使い作られた本やアルバム、ノートは手にとってページをめくると、一冊一冊の中にそれぞれの世界が広がっていました。
アルバムもノートも、お店に行けば簡単に買うことができるけれど、材料を選んで製本するのはとても楽しそうだし、出来上がったものは他のどこにもない、特別な一冊になることでしょう。
アルバムはご家族への愛情が感じられるし、句集などもとても素敵でした。
こんなふうに日々の記録を大切にしていけば、毎日を丁寧に過ごすことにつながるのではないかと思いました。

この展覧会は、4/22(日)までです。
gineta http://members.jcom.home.ne.jp/gineta/

2012年4月14日土曜日

GALLERY CN 豊島 尚 展

藤沢のGALLERY CN 豊島 尚 展のオープニングレセプションに行ってきました。
いろいろなタワーや建物を光の線で描いた絵、抽象的な絵、映画の登場人物をモチーフにした絵など、どれもエネルギーを感じられてよかったです。
私は抽象的な大きな絵と山の絵が特に好きだと思いました。
娘はタワーの絵のシリーズが気に入ったそうです。
若い人が頑張っているのを見て、自分も頑張ろうと素直に思うことができました。
元気をもらった気がします。
この展覧会は、4/29までです(月・火はお休みです)。

GALLERY CN http://gallery-cn.sakura.ne.jp/

2012年4月5日木曜日

仙台

3/31に閖上に行ったあと、名取駅の近くで買い物をして、仙台に行きました。

ホテルにチェックインして、名取で買ったおいしい笹かまぼこを食べて一休みし、夕食を食べに復興支援酒場仙台駅前店へ。
このお店の利益はすべて岩手、宮城、福島の3県に寄付されるそうです。
スタッフも被災者を雇用していて、今年9月末までの限定期間営業だそうです。
牛タン、ポテトサラダ、焼きおにぎり等々を食べました。

仙台に一泊し、4/1は仙台のまちを歩きました。

最初に行ったのは、仙台三越で開催されていた―追悼―佐藤忠良 展。
佐藤忠良は宮城県で生まれた彫刻家で、この展覧会ではブロンズ像と素描が展示されていました。
作者は亡くなっても作品は生き生きとしていて、今にも動き出しそうな気がしました。
佐藤忠良が挿絵を描いた「おおきなかぶ」は、娘が小さい頃読んであげていた絵本です。
佐藤忠良の他の本も読んでみたいと思います。

その後、仙台光原社へ。
国内外の工芸品を扱っています。
渋い深みのある美しい商品がずらりと並んでいて、見ているとどれも欲しくなってしまいます。
宮沢賢治関連の商品もありました。
芹沢銈介型 光原社オリジナルフキンと、外村吉之介 述「木綿往生」という冊子を買いました。

そして昼食を食べに、フルセイルコーヒー一番町店に行きました。
気仙沼のアンカーコーヒーが出しているお店です(気仙沼市内のショップは港に錨をおろす意味でアンカー、気仙沼市以外のショップは満帆の船の意味で「フルセイル」なのだそうです)。
外でメニューを見ていたら、店員さんが出てきてメニューの説明をしてくださいました。
夫と娘はソーセージサンド(カレー)とアップルジュース、私はソーセージサンド(バジル)と本日のコーヒーを注文しました。
昼食としては軽めですが、とてもおいしかったです。

その後仙台駅で少し買い物をして、新幹線に乗って帰りました。
仙台は、どことなくあたたかみのあるまちだと感じました。
東北は魅力的なものがたくさんあって、奥が深そうです。
復興や支援について考えるとともに、東北の文化についてもっと勉強したいと思いました。
夫も娘も、宮城に行ってとても勉強になったと言っています。
いろいろな方々から学んだことを、今後に生かしていきたいです。

2012年4月2日月曜日

名取市閖上

東日本大震災の津波で流された写真を洗浄して被災地にお返しする活動に参加させていただいているご縁で、3/31に宮城県名取市の閖上(ゆりあげ)に家族で行ってきました。
私が参加しているのは横浜のMM思い出返し隊という活動で、今は陸前高田の写真を洗浄していますが、その前は閖上の写真を洗浄していました。
今回、洗浄した写真が展示されている閖上小学校の体育館にお邪魔しました。
東京から仙台まで新幹線に乗り、電車に乗り換えて名取駅まで行き、そこからバスで閖上小学校へ。
バスを降りて周辺を歩いてみると、塩害で枯れた植物と、津波で破壊された建物、そして、海からは少し距離があるところでも、陸地に津波で流された船が…。
小学校の体育館に行くと、いろいろな団体が洗浄した大量の写真がありました。
MM思い出返し隊が洗浄した写真もありました。
閖上小学校の体育館でボランティアをされている方々がとても親切にしてくださり、ほんの少し作業をお手伝いさせていただきました。
私達が体育館にいる間にも、写真を見つけて喜んでらっしゃる方々がいて、その姿を見てとても嬉しかったです。
その後、地元のボランティアの方が車で日和山という小さな山に連れて行ってくださいました。
そこからは津波で流されて基礎だけになってしまった建物のあとが広がっているのが見え、向こうに海が見えました。
そこは神社のようになっていて、皆でお祈りをしました。
閖上小学校の屋上にも案内していただきました。
屋上から見ると、やはり、津波で流されたあとが広がっていて、海が見えます。
津波のあとが生々しく残っていて、大切な命を、家族を、友人・知人を、家を、生活を、仕事を、津波に奪われた方々のことを思うと言葉がうまく出てきませんでした。
よそから来た人間に津波のあとを案内してくださったり、お話をしてくださった閖上のボランティアの方々の気持ちを大切にして、私達も何かを学ばなければと思います。
帰ったら閖上のことを周りの人にも伝えてくださいと言っていただいたので、このようにブログにも書かせていただいています。
私達は自分の目で今の閖上を見て、その後いろいろなことを家族で話しました。
今自分達が生きているということは、決して当たり前ではなく、特別なことなのだということをあらためて考えました。
私が閖上に行く前にいろいろとアドバイスをくださったMM思い出返し隊の事務局の方、親切にしてくださった閖上の方々、本当にありがとうございます。
そして、1枚でも多く思い出の写真が持ち主の方に戻りますように。


MM思い出返し隊のブログ
http://blog.livedoor.jp/shashin_senjo/

次は、仙台に行ったお話を書きます。